れおの 写メ日記一覧
9月
巡り
おはようございます出会いに無駄なものはないと思っています考えてみれば人と人が出会うことなんて偶然の上に成り立っているものですあと一日ずれていたらあと一本 違う道を選んでいたらほんの少し気持ちが違っていたらきっと知らないままだった人がある日から名前のある人になる声を覚えて癖を知って好きなものを聞いてその人にしかない温度まで 知ってそうして 誰かを知るたび自分の世界にも知らなかった色がひとつずつ 増えていくのでしょう出会うということは誰かを知ることでもありながらその人を通してまだ知らなかった自分に触れることでもあるのかもしれませんひとりでは見つけられなかった私を誰かとの時間がそっと教えてくれる今日はどんな声を聞けるのだろうどんな表情を見せてもらえるのだろうそしてあなたの中に私はどんなふうに残るのだろういつも少しだけ胸を躍らせながらあなたのもとへ 向かっていますたった一度 すれ違うだけだったかもしれない私たちがこうして 互いを知れるのならそれだけで今日という日は少し特別になってしまう気がする ね本日も楽しみにしていますよろしくお願いしますあなたの今日にも思いがけず心に残ってしまうような美しい出会いがありますようにそしていつか今日を思い出す理由のひとつに私がなれたならそれはきっととても 幸せな こと行ってらっしゃい
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秘密
秘密をわけあうことを信頼の証だと 思う ひともいて秘密を隠したままひとり抱え続けることを強さの証明だと思う ひとも私は どちらも好きあなたが誰にも見せないものを私にだけ 明かしてくれることも頑なに隠そうとしているものをふたりきりの夜にうっかり 零してしまうこともだって 秘密って 少し いやらしい誰にも言わないでね と耳元で囁かれた瞬間からその言葉は ふたりだけのもの昼間はちゃんとしているあなたがどんな顔をするのか何をされたら余裕がなくなるのかどんなふうに触れられるのが好きでどこまで我慢できるのかそんなこと 他の誰にも 知られなくていい最初は平気な顔をしていても触れるたび呼吸が少しずつ短くなって熱を逃がすみたいに吐息が零れていつの間にか身体のほうが言葉よりずっと 正直になってしまう気持ちいいのを我慢しようとして力が入る瞬間も堪えきれなくなってふっと力が抜ける瞬間ももっと欲しいのに恥ずかしくて言えずただ私を見つめてしまう顔も全部 見ていたい気持ちよさがすぐそこまで来ているのに 届かなくて身体の奥に溜まった熱の行き場がなくなってもう考えることなんてどうでもよくなるくらい私 を 欲しがって ほしい気持ちいい もっと って普段なら飲み込んでしまうような欲まで素直になってしまえば いいそうしているあなたを見ると私まで身体の内側が 熱くなりますどちらが先に 余裕をなくしたのか分からなくなるくらい呼吸も体温も近くなって何度も気持ちよさに攫われそうになってそのたび私を求めるあなたがたまらなく 愛おしい朝になったら何事もなかったみたいな顔をしていればいいのです昨夜どれほど息を乱したのかもどれほど気持ちよさに素直になっていたのかも最後には何も考えられないくらい欲しがっていたことも全部 私しか 知らないそれって とても贅沢でしょう秘密は必ずしも言葉で 打ち明けるものじゃないのかもしれません眠る直前まで思い出して誰にも言えないくらい恥ずかしくてそれなのに思い出すだけでまた身体が熱を覚えてしまうようなふたりだけの ことおやすみなさい今夜の秘密が 夢にまで忍び込んで朝になってもまだあなたの身体のどこかに私が 残っていますように
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忘れても
お話ししていたことの中でとても心に残ったことがありました経験したことは忘れてしまっても必ず 自分の糧になるそんな お話人間の記憶というものは思っているより ずっと不確か一生忘れないと思っていた出来事でさえ時間の中で角が取れていつの間にか輪郭だけに なってでも忘れることと 失うことは同じではないのですねたとえば昔たくさん悩んだことその悩み自体を今では思い出せなくてもそこで考え抜いた癖誰かの言葉に救われた感覚もう同じところでは傷つかないために覚えた距離の取り方は知らないうちに今の自分へ残っている失敗もあのとき何を間違えたのか細かいことまでは忘れていたとしても次に似た場面へ立ったとき少し慎重になれたりするきっともう思い出せない無数の時間にも形をつくられているのでしょうねそう思うと本当の意味で無駄な経験なんて案外ひとつもないのかもしれませんもちろん経験してよかったなんて簡単には言えないこともある けどそれでもそこを通った自分だからこそ今わかることや 選べることがある時間というものは何でも遠くへ連れていってしまうようでいて実は何ひとつ 完全には消していないのかもしれませんあなたと過ごした今日の時間も私の中にまたひとつ新しい何かを残してくれました今日も 素敵なお時間をありがとうたくさんお話ししてたくさん笑ってまたひとつあなたのことを知れて嬉しかった会うたびに知っているあなたが増えるのに同じくらいまだ知らないあなたも増えていく気がしてだから何度会っても時間が足りないのでしょうねいつか今日という一日が記憶の奥深くへ沈んで細かな言葉まで思い出せなくなったとしてもあなたと過ごした時間に影響された私がその先を歩いているのなら今日もちゃんと未来まで残っている思い出せなくなることよりもそうやって知らないうちにお互いの一部へなっていけることのほうがずっと 素敵
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密着
どっちの 心音か分からなくなるくらいに抱きしめて いよう よ 胸と胸のあいだに残っている僅かな隙間まで惜しくてもっと と 身体を寄せるあなたの熱が私へ移っているのか私の熱があなたを温めているのかそれすら曖昧になってしまうほど 近くに耳を澄ませばどく どく と 忙しない音がするひとつは私のものもうひとつはたぶんあなたのものけれどこんなに密着してしまえばもう区別なんて つかない呼吸まで釣られるみたいに重なって吐いた息をあなたが吸ってあなたの吐息を今度は私が受け取るそうやって何度も熱を交換して抱きしめて ぎゅ と 力が増すたび皮膚の下を巡る血まで熱くなる耳元に落ちる息首筋に触れる体温背中を辿る指先言葉なんてなくても胸の奥で鳴っているものだけは誤魔化せないからただ抱きしめたままふたりぶんの鼓動が同じところで鳴っているような錯覚に 溺れていたいそうしたらきっとひとりに戻ってからも私は まだ あなたの 腕の なか
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片隅
おはようございます朝 目が覚めて今日も一日が始まるんだなあとぼんやり 考えて毎日を 元気いっぱいに生きられるわけではなくて何でもないことで躓いたり一日が 少し重たかったり心って 思っているより ずっと繊細そんな日々のなか私のことを見つけてくださって変わらず優しく見守ってくださるみなさんへいつも 本当にありがとうございますあなたのおかげでもう少し頑張ってみようかな と次の一歩を出せる朝が ありますきっと自分では忘れてしまうくらい些細な優しさが知らないところで誰かの今日を支えていることがありますだからみなさんが私にくださった優しさによって世界の片隅にいるひとりの人間が今日もこうして朝を迎えていることたまに思い出してくれたら嬉しいですでもね優しい人ほど自分のことを後回しにしてしまうからみなさんも どうか無理だけはしないでください ねいつも ありがとういってらっしゃいまたここで 会えますように
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寝かせない
眠たくなったら 眠ればいいしどうしても眠れないなら無理に瞼を閉じなくてもいいと思っています好きな音楽を流したり本を数頁だけ読んだり冷たいお水を飲んでみたり意味もなくぼんやり天井を眺めたり夜は考え事をするにはあまりにも長い ね身体だけをお布団へ横たえても頭のなかだけはまだ何処かを歩き回っていて眠るには 素直になりすぎる時間ですけれど反対に何かを始めるには夜はあまりにも短い ねだからでしょうか夜になると ときどき身体のほうが記憶を先に見つけてしまうお風呂上がりのまだ熱を残した肌へひんやりしたシーツが触れて誰かの指先を思い出したり耳元へ落とされた声を勝手に再生したりもうここにはいないはずなのに触れられたところだけが熱を持ったように錯覚してしまう息を整えようとするほど乱れていったこと触れられるたびに身体から余計な力が抜けて頭のなかまで甘くぼやけていったこともう充分 と 思うのに離れられそうになると反射みたいにもっと近くへ寄りたくなる普段なら飲み込める言葉まで零れそうになるし恥ずかしくて隠したいはずなのにその瞬間の私をもっと見ていてほしくなる自分がどんな顔をしていたのかさえ分からなくなるくらいただ心地よさへ身体を預けてしまえる時間が好き考えることをやめて取り繕うことも忘れて最後には身体だけが正直になってしまうそういう私を見つけられると恥ずかしいのに 嬉しいの眠りに落ちる寸前まで髪を撫でられていたいし背中から抱き寄せられて逃げ道なんてないくらい近くにいてほしい夜くらいは 無防備でいたいのです欲しい 気持ちいい 離れたくないそんな単純なことしか考えられなくなった私を誰にも見せない夜の奥へ隠してしまいたい朝になったらまた何事もなかった顔をするから少しくらい欲深い私を 許して ね私もようやく そろそろ眠れそうですおやすみなさいせめて夢のなかでは朝が来ることさえ忘れるほど近くで私が眠ってしまう最後の瞬間まで離さないで
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気紛れ
雨 すごいですね窓の向こうがずっと騒がしくてさっきから雨音が途切れませんこんなに勢いよく降られると空にも機嫌の悪い夜くらいあるのねなんて 思ったりだから私たちだって毎日おなじ心で いなくていいのほんの些細なことで落ち込んでもう今日はだめだなんて大袈裟に思ったくせに好きなお菓子をひとつ食べたら案外 どうでもよくなってしまったりそれくらい 単純でいいと思うのです沈む理由には立派な事情なんて要らないし元気になる理由だって別に立派じゃなくていい甘いものがおいしかったとか好きな曲がちょうど流れてきたとか誰かから届いた一言が嬉しかったとかそんな小さなことでさっきまで曇っていた心がころっと晴れるならそれはそれでとても可愛らしい 生き方だって最近のお天気なんて晴れていたと思えば突然降って暑いと思えば風が冷たくて今日なんて空ごとひっくり返したみたいな大雨空ですらこんなに情緒が忙しいのだから人間の心だけに安定していなさい なんてずいぶん無茶な注文です悲しい日は悲しいままで機嫌の悪い時間があってもいいそして五分後には笑っていたっていい心変わりなんて自由でいいのでしょう大雨のあと雲の切れ間から急に光が差して運がよければ虹まで出たり ねだから今夜ちょっと沈んでいても明日の自分まで同じ気持ちだと決めつけなくて 大丈夫今はただ雨宿り晴れたら晴れたでそのときの気分でまた歩けばいいのですどうか皆さま雨とお足元にはくれぐれもお気をつけてこの雨が ぜんぶ通り過ぎたあとあなたの空にも何か ひとつ綺麗なものが残りますように
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交差点
恋人になっても家族になっても相手の人生の主人公はいつまでも相手のままでいてほしい知りたい傍にいたい嬉しいことは一番に聞きたいし悲しい夜には隣にいたいそうやって少しずつ相手の生活へ入り込んでいくことを私たちは親密になる と呼ぶのでしょうけれど親しくなればなるほど忘れてはいけないものもある気がします私が知らない あなたが いていいあなたの知らない 私が いてもいいひとりで考える時間も私とは関係のない場所で笑っている時間も昔から大切にしてきたものもこれから新しく見つけてゆくものもその全部がその人を その人に しているあなたの人生にはあなたの季節があり私の人生には私の季節があるいつも同じ速度で歩けるとは限らないし同じものを見て同じことを 感じられるとも限らないそれでもときどき道が重なって同じ景色の前で立ち止まれたらいい今日食べたものくだらなくて笑ったこと言葉にするほどでもない小さな出来事何年経っても妙に鮮明なたった数時間の記憶人生という長い物語の中ではそんなものはほんの数行にしかならないのかもしれませんそれでも私はあなたの物語の主人公になりたいのではなくてできるだけたくさんの頁に登場する人でありたい何度も名前が出てきてたまには少し間が空いてそれでも頁をめくった先でまた会える ような私の物語にもあなたがそうして居てくれたら嬉しいふたりでひとつにならなくてもいいあなたはあなたのまま私は私のまま別々の人生を生きているふたりがそれでも互いを選んで限られた時間を何度も分け合うそのほうが私はずっと愛おしいと思うのです写真だけが取り残されて私たちはまたそれぞれの明日へ 進んでだからこそ永遠なんて大袈裟な約束よりもいつかこの写真を見つけたときにあの日 幸せだったな と思えたなら それでいいそしてできることならそのとき開いているあなたの物語にもまだ私が登場していますようにほんの少しでいいから頁の隅に消えない 文字で
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硝子越
素敵なところへ連れて行っていただきました水のなかをゆっくり泳ぐ金魚を眺めながらこんなにも小さな身体にどうしてこんなに目を奪われるのだろう と赤 白 黒同じ金魚と呼ばれていても模様も形も泳ぎ方も それぞれ違って尾鰭をひとつ揺らすたび水のなかの光まで一緒にほどけていくようでした金魚の美しさは 長い年月のなかで人が この美しさを残したい と 選び育て 受け継いできたものでもあるそうですそれを知るとなんだか少し 浪漫がありますねたくさんの中からひとつに目を留めることもっと綺麗なものがあるかもしれないもっと珍しいものに出逢うかもしれないそれでもその瞬間に心を奪われたものを好きだと思って 大切にすること人と人との出逢いも少し似ているのかもしれませんこの街には数えきれないほど人がいて毎日 知らない誰かとすれ違っているのにその中から知り合って 言葉を交わしてまた会いたいと 思って今日だって私ひとりだったら見なかった景色を見て知らなかったことを知って隣に誰かがいるからこそ楽しいと思える時間がありました綺麗な金魚を見たことだけではなくてあれ綺麗だね と同じものを見られたことまできっと 今日の記憶になるのでしょう水槽の向こうで 揺れる赤を眺めながら綺麗だから 目で追ってしまうのか目で追っているうちに 特別になるのかわからなくなりました人も そうなのかもしれませんね何度も目で追って何度も逢って少しずつ知ってそうしていつの間にか大勢のうちのひとりではなくなる今夜 瞼の裏を泳いでいる赤がいつか名前のない記憶になっても私のなかでどうか最後まで綺麗なまま で
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御褒美
骨も砕けるくらいに 抱き締めて喉も枯れるくらいに 声を聞かせて息の仕方すら忘れてしまうほど私だけで いっぱいになってもっともっとみっともなく 欲しがって触れられる予感だけで呼吸が浅くなって次に何をされるのか待ってしまうそんなふうに身体のほうが先に正直になっていくあなたを私はずっと 眺めていたいまだ と言ったら待って欲しくても 急がないで許す までその熱を抱えたまま耐えていて焦らされるほど感覚ばかりが鋭くなってほんの僅かな刺激にさえ肩が震えてしまうくらい余計な思考をひとつずつ失くしてしまえばいい最後には私の声だけを 頼りにしていつものあなたが何処まで残っているのか分からなくなるくらい夢中になってくれたら嬉しいそして 翻弄されたあともう何も考えられないほど蕩けてしまったあなたを撫で続けたいよくできました って何もかも私に 預けてひとつ残らず 見ていてあげる理性を取り戻してもふとした瞬間に思い出してしまうくらい骨の髄まで私を覚えて
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